2020年02月28日

日本の美、平安装飾料紙の世界(大東大)

2/22 書道芸術文化講演会
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(第1部)
名児耶明先生の講演「奈良から平安へ 装飾料紙の色」では、
わが国の書の歴史を150年区切りでみながら、
仮名成立の背景、仮名の字形の特色、散らし書きの美意識、料紙の美意識、日本人のアイデンティティーを学びました。
料紙の色は「藍」と「紫」から成り立ち、色の変遷が面白い。
色紙(いろがみ)から装飾紙への方向(色紙→雲母摺り→雲紙→から紙→下絵入・金銀箔・継ぎ紙)から時代を分けることが可能かもしれないというお話もありました。

高木竹苞先生の講演「平安古筆に使われた紙」では、
料紙とは、原料について、料紙の種類、料紙と歴史、製法・技法について学びました。

石川浩先生の講演「復元に賭ける越前の魂」は、
鳥の子紙(雁皮紙)をベースにした「平安装飾料紙」の再現についてのお話でした。

(特別展示)
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貴重な古筆や復元料紙の数々を鑑賞

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雲紙の出発点「重之集」

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羅紋(波紋状)…幻の料紙

(第2部)
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高木厚人先生の席上揮毫

(第3部)
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最後に、「復元紙から新しいかな表現を考える」として質疑応答

開催が心配されましたが、入室にはアルコール消毒等の厳格な対応の中、予定通り開催されました。
貴重な料紙を拝見できただけでなく、書道芸術文化講演は参加しないと学べない内容でした。
ご案内いただいた先生方々ありがとうございました。


posted by かなぐらふぃ at 23:50| 書道教室・講座・研修